暗渠よ洞々たれ
久々に短歌を詠みたくなった。キーワードは夜と暗渠とマンホール。
ええ、さっきビックルを買いに行ったら、マンホールから水の流れる音がしたので。
こいついつも夜と自販機テーマにしてるな夜はホーム。BUMPチルドレンの本懐よ。ん? じゃあ俺は自販機マニアってこと……?
まず方向性を決めよう。いつも通り鬱に行くのか、あるいは躁に行くか。
水が流れているということは、生活排水があるということ。普段その道を通っても水の音は聞こえないから、夜になって周辺住民が入浴しているからと見るのが妥当だろう。
ツツガナク一日を終えようとする人を尊ぶなら躁、純文学チックに自分と対比させるなら鬱だが……うーむ。今日気持ちよくフロ入ったんだよなあ
あんきょ あんよ が上手 ←慈愛の竜戦士
マンホール5文字 管 経る 通る 筒
水の循環 人間という筒から下水という管へ
それでいて穂村弘が言うところのくびれを作らなければいけない
すれ違いざま水の音 道征く夜に満ちゆく暗渠 カッコ良すぎか
うーん……パス!w 頭回らないからノったときに考えよう(ブン投げ)
とはいえこのままではとんだクソ記事になってしまうので、この前風邪引いたときに作った短歌を挙げてお茶を濁しておく。
加湿器が溺れて死んで二度鳴いた嗚咽で息もできない世界
これね、会心作だと思うんだよね。
・加湿器が溺れるという皮肉はうまく読者に引っ掛かりを与える。
・二度鳴く、はポットの水が空になったことを知らせる給水アラームを擬人化している。
・鳴いた=泣いた=嗚咽=息ができない=溺れる=死ぬ=機能停止という意味の連なり。
・加湿器の水と、涙の水分が掛かっている。
・さらに、下の句は奇跡的な韻の踏み方をしている。
oetsu
deiki mo
dekinai
sekai
DE,KI,AI,EK. ちょっと変則的だけど発音はかなり気持ちいい部類だと思う。
昨今のジュブナイル的感性は何かと「苦しい」とか「息ができない」ことが取り上げられるから、そういう意味でもうまくフォーカスできてるんじゃないかなー。
ただいきなりこれを出されても、読者は心の温度が上がってないから面喰らいそうだ。お笑いで言うところの「場が温まってない」。くびれは用意したとはいえ、流石に強い言葉を使いすぎている。何首か詠んだあとに提示するしかないな。
というわけで、この首はカクヨム のほうにアップ……されません。全然短歌が溜まってないからです(天下無双)。
アンニュイにならないと納得できる歌は詠めない。てことは、最近は上向いてきてるってことで、それはそれで喜ぶべきことなんだろう。