ここに、マジカミというゲームがある
©2019 Studio MGCM
●まとめ
・制作費12億円
・オーラは無い
・面白いかと訊かれるとすぐにうんと言えないがまぁ……面白い
・よくあるブラウザゲーの位置に落ち着きそう
・一般RPG版と、アダルト版がある
バナーを引用するのは初めての経験だ。普段アドブロックで何の広告も目にしないが、俺の目は配信者の画面のスミに映るこのバナーを見逃さなかった。
●バトル
・出現する敵がとにかく硬く、1回の戦闘時間が長い。
スキップもできず早送りしかなく、オートバトル機能もあるがそれでも長いまま。
ゲームに必要以上に拘束されるのはデメリットである。
・戦略性はあると思う
4人vs4人、各人3つのスキルを使って戦うコマンドバトル。
ドレス自体の組み合わせに加え、サブドレスや強化アイテムの組み合わせで自分だけの味が出せる。
対人要素もオフラインリストアップ形式で存在するので、ハマる人はハマるかも。
ゲームとして楽しみたい人は、最初は楽しめるだろうけど、そのうち飽きると思う。それくらい戦闘が煩雑。エロやメインストーリーを楽しみたい人も戦闘がだるくて離れていくと思う。この内容のゲームならもっと戦闘をラクにしてよくない?
●世界観
・チラっと他のレビューサイトを見たけど、どこもペルソナ5みたいな世界観と書いてあった。
うん、そうだろうな、と僕は思った(ハルキ・ムラカミ)。
ダークな雰囲気と魔法少女の融合はいくつも前例がある。「まどマギ」はもはや説明不要だろう。
ではこのゲームのソレは、前例と何か異なる点があるだろうか?
――なくね? エロとして消化/昇華できることくらい?
いや、エロゲ業界にもうごまんとあるな。
ダーク魔法少女をソシャゲで楽しめる、の形が新しいのか。(なおまどマギのゲームは既にある模様)
逆に何か異なる必要あるの? え? いや~……無い、けど……。
●シナリオ
・クオリティが高い。
おお、そうくるか、と思えるくらいには練り込まれたストーリーを展開してくれる。
俺も最後までプレイできてないから何とも言えないけど、今んとこ「面白い」。
加えて、地の文があるのが大きい。一人称だけど。
いや、エロ目線で見る場合は一人称のほうがいいのか。というか三人称のノベルゲが絶滅危惧種レベルに少ないね。あかべぇそふとつぅはまだ三人称のゲームを出していると聞いたことがある。
・ダメなところは地の文の量が少ないこと。1割も無い。というかほとんどモノローグ。
ちなみに最中のときは地の文はまず出てこないです。普通いらない? 俺は欲しいけどなあ……
説明は省いていいけど、心情やら嬌態やらは文章として美味しいから読みたい。
嬌声なんてバックで流れてればいいじゃん(俺はボイスがそもそもオフで聞いてない)。
●エロ
・優等生のエロって感じがする。各種揃えているが、ぶっとんだ内容のものは少なく、文章量も少ない。
たとえば、陵辱シーンのときは事前に警告が入る。優しい。
だが、その陵辱シーンはなにが陵辱なのか分からない。全員きもちよさそう(粉みかん)だから。
なんというか……悲壮感が無い。敵に敗れ、犯されるのは分かる。
辛そうな感じも絵(とおそらくは声)で伝わってくる。でもね、短いんですよ、尺が。
どんな風に苦しんでいるのか? どんな風に悦んでいるのか? すべて声優頼みで、心情を把握する前に事が終わる。
まぁ、それが最近のスタンダードなんだろう。アレの最中に余計な文章はいらないと。
そうか? 「AはBの身体に手を這わせた」「膨らんでいく感覚がありありと分かる」一文あるだけで印象がガラリと変わるはずだ。そういう地の文が無い。無いもんは無い。DMMの結論に従え。
エロ要素が「ゲームを続けさせるための撒き餌」であるのは論を俟たないところだが、それにしてはエサが小さく見えてしまう。
●キャラ
かわいい。
●総評
・どこに12億円をかけたのか分からないゲーム。
煽りではなく、純粋に分からない。ライターや声優は使い倒してるだろうから除外して……ゲームシステムかポリゴン、広報かな?
世の中ではよく分からないところでよく分からない量のお金が動くみたいだし、このゲームの制作もそんな感じになってたのかな。
というか、12億円かかってるから面白いはずだ、は典型的な衆人に訴える論証だね。
継続プレイは多分しません。
ふるーつきゅーとの方に期待しておきます。事前ガチャ中だから興味があればどうぞ。
fuga