文学青年保存館

2023 7.25 ブログの更新を停止しました

ワールドフリッパー5章ボスBGMの話


                                   ©Cygames, Inc. / Citail Inc.
 ワールドフリッパーをプレイしていると、とつぜん耳(!)をわしづかみにされるような曲が流れた。
 ストーリー5章の、最後のボス戦である。
 物語のクライマックスに声入りの曲がかかる。これで盛り上がらないゲーマーはこの世に居ません。

 ちなみにマルチでこのボスと戦う場合でも必ず流れる。かなりの周回数を要求されるが、この曲を聞きながらできるならそんなに苦じゃないな、と思ったところで、
 この曲をしっかり聞いてみることにした。

 設定からSEとボイスをオフにして、聞き取れる限りの歌詞をメモ帳に書き連ねた。
 結論から言うと、あまり好きな歌詞ではなかった。

 星や光や希望などきれいな言葉を使っているが、どうにも抽象的で中身がないように思える。
 一方で曲調や声音は非常にクリアで、すっと身に沁みいってくるようだ。

 これはもしや、あえてこうしているのでは、と思った。
 歌っているのは機械の少女である。曲中の抽象表現が機械が作った歌であることの表現だとすれば面白い(後述)。

 他に注目すべきは、鼻濁音を使っていることだ。「輝いた」をきちんと「かか゜やいた」と発音している。
 まぁメタ的に人間の歌手が歌ってんだからそりゃそうなるんだけども。
  
 機械の少女が歌うとき、その歌は人間の模倣なのだろうか?
 機人というからには機械と人間の融合で、発声ユニットも人間と同じ声を出すためのものだ。
 となると、人間のプロ歌手が使うような鼻濁音も真似るのが当然で、とくに不思議はない。

 だが俺はここに妙味を感じる。機械が鼻濁音を使う! それはもう人間と変わらないではないか。

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 メカ萌えしい立ち絵を与えられているから味付けの一種にしか見えないが、完璧な模倣をした機械はもはや人間である。

 そういうトコロを物語でチラっとでも触れてくれたら俺はむせび泣いたんだけど……勧善懲悪っぽい物語をライトに描かれて終わりました。
 この、えも言われぬもどかしさ。プレイした人でないと分かるまい。
 レジスとかいう水差し野郎(cv:杉田智和)。バグった機械を壊して終わる物語。すいtぎあwべいっっ

 おっと、感情が乱れてしまった。で、なんだったっけ。ああ歌詞の話だ。
 調べてみると、これには原曲(英語)があるらしい。
 原曲は「Excαlibur」で、今回使われたのはセルフアレンジの「Lullaby for salvation」。
 なるほど、曲調をそのままに日本語の歌詞をあてはめたからちょっと無理やりに聞こえたわけだ。それにしては歌詞の内容が全く違うような……?

 というわけで、次の記事は原曲について書く。

 冒頭のyoutubeはワーフリ公式ファンキットページのガイドラインに従い、引用しています。