文学青年保存館

2023 7.25 ブログの更新を停止しました

SSSS.GRIDMAN 4話感想

f:id:Solisquale:20200402001625p:plain

                                                           Ⓒ円谷プロ Ⓒ2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会
 主人公が活き活きしてきた。
 今までは借りてきた猫みたいだったが、急に自己主張を始めた。

 どころか、六花を大学生の陽キャに奪われるわけにはいかないと息巻き、ストーカーまでしている。
 一応視聴者にとってもNTRはピンチであり、普段とは別の緊張感が漂っていた。

 ていうか、主人公と六花の恋愛フラグをぶっとく差し込んできたね。
 トラックの武器の人が恋愛指南をし始めたのは流石に笑った。
 こいつら4人組はヒゲ生えてる奴もいるしスーツだし、中学生を自称するのは意味不明で草が生える。

 その実、超常の力を持っているわけで、役割的には少年を導く大人である。
 大抵はゲームMOTHERに出てくるフライングマンのように犠牲になる運命だが、彼らは3人にどう道を示してくれるのだろう。

 武器4人組との仲が深まるにつれ、視聴者がアカネの肩を持ち始めそうになっているのも興味深い。
 アカネは孤独なのに対し、主人公の周囲には仲間が沢山いるとなると、視聴者はなんとなく判官びいきをしてしまう。
 アカネのやっていることは許されないが、こういう図式に落とし込まれるとバランスが取れてしまうからセカイ系は面白い。

 あとは学生の設定がやっぱり強い。
 モラトリアムで猶予されているから、非日常が起きたらそっちに集中できる。
 しかも非日常が終わっても日常が学生生活なので、社会的に何かをする必要がない。

 いや、必要はあるし、社会に出る準備をし始めることが大抵の物語のゴールではあるが……その成長のリトマス紙としても学生は使いやすい。

 あと気になるのは……今回の戦闘も六花キックに救われたことか。
 このヒロインの介入の仕方は最近の流行りなんかな?
 ともすればギャグだが、作劇上絶対に必要な支援でもある。
 その後帰投した主人公をねぎらうところまで含めて、3話同様ふたりの関係の進展になっている。
 六花のおかげで勝てたと思う、と主人公に言わせるのはやりすぎかもしれないが。

 順調に紡がれていく物語の行く末は果たして。